Power Of Sentence

「人は文章が無ければ生きられない。」と言うと、


「そんなの嘘だ。俺は本も読まなければTwitterでつぶやくこともない。

文章なんて無くたって生きられるさ!」なんて、批判の声が聞こえるかもしれない。


しかし、文章とは読み書きなど目に見える物だけでなく、

“自己との対話”をも内包しているため、

「文章なんて無くたって生きられるさ!」という批判を生み出すためには、心の中で「文章なんて無くたって生きられるさ!」という文章を作成する必要があるのだ。


ゆえに、鼻を明かしてやろうと思って吐いた君の批判は、残念ながら私の心にはかすり傷すら与えられず霧散することになるのだ。ざまあみろ。


なんて、おふざけはさておき。

 


FacebookTwitter、LINE…

これだけSNSが世間に受け入れられている現代において、文章力の向上は必須だと考える。

 

もちろんSNSに限らず、私たちは常日頃、文章を作成する場面に出くわしている。

たとえばプレゼン資料、ちょっとしたメモ書き、思いを寄せる相手への恋文(死語!)などが挙げられるだろう。

 

想像してほしい。

 

心をときめかせて開いた恋文に、

「僕は君が好きなんだけども、理由が3つあって、それは可愛いところと面白さと頑張ってる姿を見て思ったことなんだけども、良ければ友達から始めたいね。」

なんて稚拙な文章が書かれていた時の、彼女の心情を。

 

おそらく軽いパニック。めまい。動悸。息切れ。

 

そんな悲しい事態を引き起こさぬためにも、文章力の向上は必須なのである。

 

さて、文章力を向上させるためには何が必要か。

まずは「言語は万能なものでないこと、その働きは不自由であり、時には有害なものであること」を理解しておかなければならない。

 

百聞は一見に如かず、とはまさしくその通りで、どれだけ多くの言葉を用いても虹の美しさ、鯛の美味しさ、を完璧に言い表すことは出来ないし、胸を焦がすほどの思いを完全に伝えることも叶わないのだ。

 

ただ、それが理解出来れば、あとはひたすら実践あるのみ。

 

「言葉や文字で表現出来ることと出来ないこととの限界を知り、その限界内に止まること」を常に忘れず、難しい言葉を使わず、格好つけず、一語一語を大事にすれば、基本的な文章は書けるようになるはず。

 

さあ、軽いパニックを起こした彼女を救うためにも、今日から文章力を向上させよう。